以前奴隷として他の人の元にいた頃、私は首輪が欲しかった。
奴隷の証としての首輪にとても憧れて、いつか貰えるものだと思っていた。
首輪をつけて貰える事を夢見て過ごしてた頃。。。

首輪がもらえない理由を、私が証などなくても従順にどこにも行ってしまわないと思われてるからだろうと勝手に思っていた。
結局私は誰にも首輪を着けて貰うことなく玩具になった。

証？
そうじゃない。。
首輪を着けるのが好きな人とそうじゃない人。
人が変わっても好きな人は次の人に首輪を着ける。

ピアスや刺青と同じ。。好き嫌いの問題。。
黒澤はまさに論外。。

「そんなもの証でもなんでもない。何の意味もない」
黒澤の持論。。。
黒澤が私に興味がなくなれば終わる。
黒澤のしてることに耐えられなければ終わる。。
何の約束も、拘束力もない関係。。。

「貴方だけに使われたい」
いくら言っても聞き入れては貰えず、
たまの言葉遊びでは「お前は俺の玩具だから俺がどう使おうが勝手」と言われる。。。

欲しいのは証ではなく黒澤。。
拒否するのも黒澤のすること。
気持ちと体はうらはら。。。

あれほど憧れた首輪の興味も失せた。。。
なぜ、あのころ私はあんなにも首輪が欲しかったんだろう。。
もう思い出せない。。。