「今度は、ちゃんとします。。。」
どう努力をしたらいいのか、さっぱりわからないが、
私はそう、黒澤に言った。
嫌なら止めればいい。
黒澤から逃げ出せばいい。
私はそれが出来る状況なのだから。。。
鎖で繋がれ、拉致されているわけでもなく、
逃げ出したら、捕まえに来て黒澤に殺されるわけでもなく。。。
「今度はちゃんとします。。」
漠然とした言葉。。。
全く説得力も無い。
「お前なー」
「俺のものだという意識を飛ばしてしまって、あの状況にお前が耐えられるわけが無いだろう。
狂うぞ。そんなことをしていたら。」
そうか。。。黒澤がいつも言う
『俺のものだということを常に忘れるな』
は、この為だったのだ。。。
私は勝手に解釈をし、
黒澤のものだと思い他の男に抱かれることで、被虐があおられ、
ただ、それが黒澤が面白いのだろうと思っていた。
それだけでは、無かったのだと初めて気がついた。。。
「今度は忘れません。。」
「そうだな、そうしろ。狂うと使えない」
「はい。。。」
まだ、デリヘルに飽きる様子は無かった。。。