それでも足を引きずりながら黒澤のところに向かう。
ピンヒールを履いてきたことが悔やまれた。
パンプスならもう少し歩きやすかったのに。。。
待ち合わせの場所にバスが着き、ベンチで待つ。
夜中は人通りも少なく、時々酔った人が大きな声で話しながら過ぎる。
疲れていてうっかりすると眠ってしまいそうだった。
足が痛い。。。
帰ってさえいればもうとっくに家についてお風呂に入れている時間。。。
ぼんやりと遠くを見ていた。
黒澤の車がついて助手席に乗り込んだ。
黒澤は疲れ果てた私を見て笑う。
「で?」
逢って報告したことがなく、何から話していいかわからない。
それにいつもは少し落ち着いてから電話で話し始める。
気持ちの切り替えが出来ないまま来てしまっている。
言葉に詰まった。。。
「どうだったんだ?」
優しい言葉を期待したわけではない。。
それをすると期待を裏切られて傷つく。。
それでも言葉に詰まった。
予想してた通りの黒澤の言葉にやっぱり。。
やっぱり。。なのに涙が出た。。。
走る車の中でしばらく泣いて、
「すみません。コンビニに寄ってください。」
ようやく言った。